〈4/4 巨人 2-7 阪神(東京ドーム)〉
勝:村上
敗:戸郷
戸郷ってこの日誕生日やったか。すまんなw
初回。
1番近本がセンター前で出塁すると、中野は戸郷のフォークをうまく救ってランエンドヒットを成功させる。
3番佐藤はサードファウルフライに倒れたが、4番森下の打席で中野盗塁成功。森下の犠牲フライでタイガースは1点を先制。
この森下の打撃は、本人が特に今季心がけているセンターへの打球だった。
1回裏、先発村上が1点を失い同点になったが、3回表。先頭中野が初球を打って出塁。その中野はまたも盗塁成功。
二死2塁から5番大山が勝ち越しのタイムリーヒット。佐藤森下が倒れても自身でしっかりカバーしたいと、こちらも大山自身が口にしていた通りの打撃内容だった。
中野の盗塁とホームへのスライディングが抜群に速くてうまくてかっこよかった。
序盤のこの攻撃は、これまでの藤川監督のスタイルからするとまるで違う野球。バント多用から足を使った攻撃に。
戸郷攻略のための裏付けもあったのだろう。
まだまだこれが「藤川阪神」の形と決まったわけでもないけれど、ベンチと一体となって試合に勢いづけたこの攻撃は鮮烈だったし、何より連敗中のチームとファンを元気づけるのには十分だった。
大山タイムリーのあとの右京さんもヒットで続き、木浪は四球。そりゃ2アウトで次坂本だからな……って、坂本打ったぁぁあああ!タイムリーだあああ!ごめんなああ!木浪の四球当然みたいに言って!今でもその気持ち変わらないけど!嬉しいよう!!(こじれたファン心理)
坂本はこの前の打席もヒット打ってて、不安定な戸郷と甲斐のバッテリーの配球、完全に読んでたんだろうな!
これに危険を察知したのがいかにも元捕手らしい阿部監督。
戸郷をスパッと諦め4回のマウンドには横川を送る。
この横川に代わった途端にからっきしダメでな!
先の坂本のタイムリー(強調)を最後に、両チームとも淡々とした攻撃で回を進めていった。
試合が動いたのは7回、ピッチャーが横川から堀田に代わってから。
上位~中軸で満塁の好機を作ると、打席にはあの「満塁男」。
次坂本なんで…が通用しない!(笑)
木浪は二死満塁の0-1から狙いすましたかのようなスイングでレフト線へボールを飛ばした。
満塁男の走者一掃タイムリー2ベース!木浪怖い!!(笑)
8回表には佐藤輝明のタイムリーも出て、村上から伊原への智弁学園継投となった。
ああ!そうやった!村上が抜群に良くてな!テンポも抜群で大量リードに今日は7回88球で交代。
そして1-7の6点差で9回裏へ。
ビックリした。藤川監督が石井をマウンドへ送ったのだ。
何も石井を使わずとも岡留だっているのに不思議だった。
しかしシーズン最初の巨人戦のアタマ。勝っておかなくてはならないということなのだろう。それも絶対的な強さで。
石井を9回に送った理由を問われた藤川監督は
「今日で終わりじゃなくて、今日で始まりなので、どういったチームかというのを示さなければいけない」と。
まだ「球児」が覚醒する前の2003年にさかのぼる。
星野監督の2年目だった。
東京ドームでシーズン最初の巨人戦。
今日と同じ1-7の6点差で9回裏の守備。
差は4点に縮まったが勝っている「あと1球」のところで登板したのが球児だった。
球児はタイムリーと3ランを浴び、チームは延長12回引き分けという結果に終わった。
試合後に星野監督が選手たちに対して「俺のミスだ」と頭を下げたという、伝説的な試合だ。
球児には、生涯忘れることのできない試合だろう。準備不足の球児を登板させた明らかな継投ミスとはいえ、あの星野監督に頭を下げさせたのだ。
だがこの試合以降、チームは18年ぶりの優勝へと歩みを進めた。
球団創設90周年。先人たちに想いを馳せ決意を示した藤川監督の采配だったのではないかと思うよ。
伝統の一戦、おもしろかった。