

衣笠竜屯さん
神戸と映画の歴史をたどるドキュメンタリー作品が神戸市中央区の元町映画館で上映されています。
物語にかけた思いについて、監督を務めた衣笠竜屯さんに話を聞きました。
劇場版「神戸~都市が囁く夢~」物語は神戸の映画館を訪れた主人公、節子が不思議な作品を見るところから始まります。
スクリーンに映し出されるのは、港町・神戸と映画の歴史。
日本で最初に映画が上陸したと言われる神戸の街が映画と共に発展していく様子が描かれています。
メガホンを取ったのは、神戸出身の映像作家、衣笠竜屯さんです。
衣笠竜屯さん
「映画が神戸の魂を作ったような部分が/あるんじゃないかと思った。大空襲の時も映画を上映していたり、震災の後もすぐに無料上映が始まったり、映画が神戸の魂になっていると思う」
作品では、太平洋戦争や阪神淡路大震災、そして新型コロナウイルスと、時代を象徴する出来事の中、神戸の街と映画がどのような道のりを歩んできたのかを当時の映画作品や町並みとともに辿ります。
様々な人が行き交う神戸。
そして、いつの時代も人々の心を動かし続けた映画。
その歴史を追体験した節子からあふれ出る感情とは。
衣笠竜屯さん
「先の見えないものを『不安』見えたら『恐怖』、恐怖とは戦える。映画って不安を見る装置、不安を見ると恐怖に変えられる」
「恐怖に変わったら闘うことができる、立ち向かうことができる」
そして、節子が不安の先に見出したものこそが、衣笠監督がこの作品に込めたメッセージです。
衣笠竜屯さん
「映画を見終わると神戸を違った見方ができる。立ち直れないのではという状態でも必ず立ち上がって また発展していく」
劇場版「神戸都市が囁く夢」は2025年6月13日まで兵庫県神戸市の元町映画館で午後7時から上映されます。
上映後は衣笠監督らの舞台挨拶も予定されています。