素晴らしきラストゲーム

〈10/2 阪神 6-2 ヤクルト(甲子園)〉

勝:村上
敗:青柳

「せっかくだから清水も投げさそうと思って」
試合前のメンバー表交換で高津監督は藤川監督にそう言った。清水は帝京高校の原口の後輩。
原口の引退試合を知った高津監督の粋な計らいだ。


「次回の試合」が空欄になった最終戦。
甲子園へはリーグ優勝の夜以来。あれからまた季節は進んで空気はひんやり。


目の前に広がる壮大で美しい光景に、これだけで泣けてきてしまう。
チケット取れて本当によかった…(そっちか)

とんでもない日になった!
先発は村上。
最多勝、奪三振、勝率のタイトルがかかる試合で7回を投げた。
隣で一緒に観たいつもの「おっ!サン」が奪三振の数を数えていたが、2個まで。3個取れればクリアするのだと熱心に数えていたのに気付いたときにはとっくに超えて8個とってました。

ヤクルト先発は、これも高津監督の計らいで青柳さんが甲子園凱旋登板。
師匠青柳との投げ合いに、時折笑顔を見せる村上の表情もいい。
村上おめでとう。開幕投手として素晴らしい記録を作ってくれました。

そして今日は何と言っても、テルの40号と100打点を観に来た。
甲子園を本拠とする4番が左で40本。あと少しで届きそうってことだけでもすごいことだけど、とにかくあと1本。どうにか打ってほしい。
今日だけは打順は3番。今日球場に詰めかけたファンのテルへの応援がすごい。

3回裏。二死1,2塁からかっ飛ばしたのは右京さん。右京さんかーい!(笑)
いやいや、いいぞ。
オレもいるぞ、と最終戦で見せてくれた今季1号。ありがとう!

100打点は、初回の犠牲フライで決めてくれていたテルだったが、5回裏、中野の2ベースのあとに回ってきた打席。初球だった。
遠く離れたバッターボックスから飛んできた白いボールは、照明を浴びて夜空をバックに光ってた。
こっちの方に、いや、あっち行け!目の前のライトポールの向こう側でもう一段大きくなったかと錯覚して見えたのは、佐藤輝明40号のホームラン!!
あかん!!嬉しい!!!あかんことないけど!!
スタンドはお祭り騒ぎ。一緒にこの光景を目の当たりにした周りの人たちとハイタッチの嵐。みんな笑顔がピカピカでとんでもなくいい顔してる。
ありがとうテル!みんな幸せだ!

スコアが6-1となったところで、舞台は整ったと言えよう。
今日は、原口の引退試合。

その場面は7回裏に訪れた。
3連続四球で出塁し出塁率でトップに立った大山に代わって、代打・原口。
ネクストに背番号94が見えたとき、今までそうだったように頼もしかった。
2アウトだったが高津監督は、清水を出してくれた。
この交代もあって余計に原口の勇姿を長く見ることができた。
清水は全球ストレート。
初球から振っていく原口。

3球とも振ってセンターフライに終わったが、これが最後とは限らない。
だからまだ涙は堪えられた。

なのに、藤川監督にやられた。
9回投げるの誰だろうって待っていたら、岩貞。
代打のあと、ファーストの守備に就いていた原口がキャッチャーマスクをかぶって出てきた。
これには参った。
2人の関係をよく知る藤川監督だからこそ実現した同学年バッテリーだ。
キャッチャーボックスに座る原口。
私よりずっと岩貞の方が感極まるよね。
フォアボール。
う、お、おう…?(笑)
原口は急遽肩を作ってくれた岩貞を思いやったが、私も岩貞でよかったと思う。バチバチに綺麗に決まるより、なんか、こっちの方が好きだ(笑)

原口のセレモニー。
いつもそうだったように、自分の言葉で、感謝の言葉で埋め尽くされた、原口らしい心のこもった立派なスピーチだった。
だめだ、今これ書いてても涙が溢れて止まらない。

ユニフォーム姿で臨んだ引退会見。
この先へと続く道は、原口と一緒だ。最後まで。

バモス!

[今日のヘルナンデス]

ベンチ前でのお出迎えも、ハイタッチの列にもいてくれてありがとう!
ここから、背番号94と95で大暴れだ。

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