神戸市東灘区の灘中学・高校本館など空襲や震災を乗り越えてきた西洋風のモダン建築の魅力を専門家が解説する見学会が開かれました。
細部まで工夫された先のとがった窓枠。
そして、天井に広がる温かみのあるアーチ状の空間。
神戸市東灘区で1928年に建てられた灘中学校・高等学校の本館は昭和初期に発展した西洋風の生活文化、「阪神間モダニズム」を象徴する建物として知られています。
地域のシンボルとなっているモダン建築の魅力や歴史について知ってもらおうと近代建築に詳しい専門家による見学会が開かれ地域住民などおよそ80人が参加しました。
鉄筋コンクリート造りの本館は火事や水害、そして戦時中の空襲による被害を免れ、阪神淡路大震災では周囲の民家が軒並み倒壊する中、補修をほとんど必要とせず避難所として多くの被災者を受け入れてきました。
2001年には国の登録有形文化財に指定され設立当初の姿のまま大切に使われ続けています。
参加者たちは、普段は立ち入ることができない校舎内で洗練された建物の美しさを写真に収めながら当時の時代背景や歴史に思いを巡らせていました。

