
事故が起きた商業ビル
2025年2月、神戸の商業ビルで、エレベーターが上下する空間で男性が転落死したとみられる事故で、扉が閉まっていなくてもエレベーターのかごが動く状態だったことが国土交通省の調査で分かりました。
2025年2月、神戸市中央区の商業ビルにあるエレベーターが上下する空間の底で、芦屋市の医師の男性(当時31)が倒れているのが見つかり、その後死亡が確認されました。
当時、エレベーターは、かごのない状態で扉が開いていて、男性は4階部分から転落したとみられています。
国土交通省の調査部会がまとめた報告書によりますと、事故のおよそ8カ月前、保守管理会社の作業員がエレベーターの修理を行う際、安全装置を切り、扉が開いたままでもかごが動く状態にしていたということです。
しかし、その後安全装置を元に戻さず、2024年9月と12月の点検でも、「異常なし」と報告していました。
いずれも手順通りの点検が行われていなかったということです。
県警は、保守管理会社の対応が事故の要因の1つになったとみて、業務上過失致死の疑いで捜査しています。