
監督・編集 大西隼さん

映画のポスター

児玉慎一郎医師

倉田麻比子さん

木村瑞穂さん
「なかったことにしないでほしい」という患者たちの声
新型コロナワクチンの後遺症被害や国の感染症対策の問題点を取り上げたドキュメンタリー映画が10月10日から全国で公開され、13日、兵庫県神戸市で舞台挨拶が行われました。
従来のワクチンとは異なる新しい技術で開発された新型コロナワクチン。2回から3回の接種で終えた国が多い中、日本は、高齢者などに7回目の追加接種を推奨するなど、1人あたりの追加接種を世界で最も多く行った国となりました。
ドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」では、医師や後遺症患者などの取材を通して国のワクチン政策の問題点やワクチン接種後の後遺症被害の現状を伝えています。
10月13日、神戸市中央区の映画館(kino cinema 神戸国際)で舞台挨拶が行われ、映画監督の大西隼さんと宝塚でワクチン後遺症の患者の治療を続けている児玉慎一郎医師が登壇しました。
監督・編集 大西隼さん
「私も思考停止していた部分があったなと。立場上、会社の皆さんにお知らせして職域接種でワクチンを接種していく状況の中で、99%疑いなく、立ち止まって安全性や必要性を考えきることを怠ったまま、状況に流されて進めていました。後遺症で苦しまれている患者の皆さん、両手で収まらないほどの話を聞かせていただきました。大切な家族を亡くされたご家族の方々のお話も聞かせていただきました。共通しているのは、このことをなかったことにしないでほしい。社会がこの被害をなかったことにしてしまうことが本当につらいことだということを直接感じました。編集を8カ月くらいやっていたが、試行錯誤しながらその方々の思いを想像しながら完成させることができました」
映画に出演した児玉慎一郎医師
「今健康被害を受けている人たちに対して、本当に親身になっていただける社会になってほしいなと思います。映画にも来られない患者がいるので、なんとか日本の医療の総力を結集して全員で向き合っていきたいと思います」
会場には、新型コロナワクチン後遺症の患者も訪れていました。
映画の感想について
観客・倉田麻比子さん(新型コロナワクチン接種後車いす生活になった元看護師)
「打てとか打つなとかっていう大きな意見があると、個々人がちゃんと考えてどういうふうに生きていこうかっていう選択を自由に考えて意見が言えるのがなかなか難しくなるんじゃないのかなと。娘が片方だけの意見は聞かないと言ってくれたことで私の意見だけを聞くのではなく、自分でいろいろな情報を収集していた。中立とは何かを探るのは本当に大切な能力だと思うので、映像として見せていただけたことを本当に感謝しています。出ていただけた先生方も本当にすごく勇気がいったと思うので感謝しています。ありがとうございます」
観客・木村瑞穂さん(新型コロナワクチン後遺症患者の会代表:10月13日現在 患者の会 会員数1481人)
「私たちは健康被害を受けて、今歩けない方々もいっぱいいるし、仕事もできない方々もたくさんいる中でそれを受け入れて生きていくしかない。遺族の方々も亡くなった大切な家族がいることを受け入れて、前向きに生きていくしかない中でこのワクチン施策がどうだったのかという振り返り、総括を求めているんですね。生きるためにこういった疾患を受け入れて生きていく覚悟を決めているにもかかわらず、政府が総括をしないことについて、もっと覚悟を持って取り組んでいただきたいなと思いながらドキュメンタリー映画を見させていただきました。ワクチン接種を推進してきた方々の意見も聞きたいと私たちは思っているんです。反対の声も推進してきた方々の声も聞いてみんながちゃんと考えられるようにならないと」
ドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」は、全国42の映画館で随時公開されています。