終戦80年を前に自身の戦争体験を描いた画家の展示会が神戸の南京町で開かれています。
亡くなった兵士たちが軍用トラックに踏みつぶさてゆく。
日中戦争の戦場を描いた絵です。
神戸市中央区の南京町ギャラリー蝶屋では「坂本正直展 私の戦争体験の記録」が開催されています。
宮崎県出身の画家・坂本正直さんは物資を運搬する陸軍の兵士として日中戦争と太平洋戦争を経験、終戦後、自らの戦争の体験を絵に描きました。
会場にはやせ細り動けなくなった馬を消耗品のように捨てた場面などを描いた絵画6点と軍隊手帳に描いた戦地のスケッチ約30点が展示されています。
また、作品には坂本さんが残した言葉も添えられていて、壮絶な戦争体験に終戦後も悔い、苦しんだことが伺えます。
【坂本正直さんの長女 薫子さん】
「戦争に行くと人間は変わってしまう。人を殺すことが平気になってしまう恐ろしさを父は感じているのでそれを絵を通じて感じとっていただきたい」
この企画展は5月20日まで南京町ギャラリー蝶屋で開催されています。
