アツアツでファーストステージ突破

〈10/10 DeNA 2-3 阪神(横浜)〉

勝:岩貞
S:湯浅
敗:濱口

9回裏、一死満塁。
窮地に立たされたのはタイガース。
矢野監督がベンチを出てマウンドへと歩みを進めた。
わざわざマスクを下ろして湯浅に笑顔を向け、言葉をかけた。
「楽しめ」と伝えたそうだが、湯浅も監督の笑顔につられるように笑っていた。

バッターボックスにはベテラン藤田一也。
湯浅の投じた速球、初球から打っていったが、セカンド小幡の正面。

小幡バックホーム、受け取った梅野は一塁へ転送。
ヘッドスライディングした藤田はしばらく顔をあげることもできなかった。
ダブルプレーで試合は終わった。

あのときマウンドに集まって矢野監督の笑顔を見て言葉を聞いたのは、湯浅だけではなかった。
ああいう場面のバックホームはあまりいい記憶がないのだけど、小幡のそれはとても早く正確で、梅野の一塁への送球もまた同じくだった。
試合に出ている選手でなんとかしなきゃならないのだが、監督に何かできることがあるとするならば彼らのパフォーマンスを引き出してやることだ。
監督として、またコーチとして接してきた時間は、この瞬間のためにあったと、そう思う。
矢野監督が掲げてきた「全員野球」も、負ければ終わりの大事なゲームで見せてもらった。

確かにいくつかミスもあった。
左対策の慣れないオーダー。
けれど、スタメンの機会を得た北條は、逆転のきっかけとなる2ベースを放った。
バントミスから一転、タイムリー2ベースを打った近本は、守備でもチームを救う大仕事をやった。
4番大山にバントのサインを送り失敗したが、直後原口が大山を救うタイムリーヒット。
途中からサードの守備に就いていた熊谷の8回のジャンピングキャッチも見事。

それから投手陣。
才木だって悪かったわけじゃないが、早めと決めていた継投。浜地、岩貞、連投の西純矢、全員がイニングまたぎの登板に応えてみせた。
内角うまく捌いた西純矢のバッティングにはほれぼれする。

2点ビハインドの場面で追撃のソロホームランを打ったサトテルは気分よく神宮へ向かえる。

そしてその神宮のファイナルステージは、大山に用意されたリベンジの舞台だ。

ミスをしても、先制されても、それらを跳ね返し逆境にも負けなかった彼らの笑顔に、夜になった今も思い出しては涙が止まらない。

ナイスゲーム!
さぁ神宮へ!!
(鼻ズルズルで)

[今日のマルテ]

次がある!準備しておいて!
(鼻かみながら)

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