
ノーベル化学賞を受賞した北川進さん

2025年のノーベル化学賞に、京都大学特別教授の北川進さんが選ばれました。
北川さんが開発した「金属有機構造体」の実用化に向け動いている兵庫県神戸市の企業を取材しました。
京都大学特別教授の北川進さんは、「金属有機構造体の開発」で、2025年のノーベル化学賞に選ばれました。
「金属有機構造体」は、「多孔性材料」と呼ばれる分子レベルで無数の穴を持つ物質で、気体を吸着する性質を持ち、環境・医学など幅広い分野で応用が期待されています。
北川さんが開発した「金属有機構造体」の実用化に向けて動いている企業が神戸にあります。10年前に設立したAtomis(アトミス)は、京都大学発のベンチャー企業で、北川さんも顧問を務めています。
Atomisでは、金属有機構造体の気体を閉じ込められる性質を使った材料の実用化を目指しています。またエネルギー分野では、都市ガスのパイプ網がないインドネシアで、家庭用ガスの貯蔵タンクとして既に実用化されています。
北川さんの長年の研究の成果によって、私たちの暮らしが大きく変わる日も近いかもしれません。