【神戸ストークス】新HC川辺泰三氏、「Bプレミア控え 絶対に優勝」

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  • 神戸ストークス 川辺泰三 新ヘッドコーチ

  • 新加入選手が会見(8/14) (左から)川辺泰三HC、ヨーリ・チャイルズ、木村圭吾、八村阿蓮、寺園脩斗、笹倉怜寿 / 神戸ストークス提供

  • プレシーズンマッチ(9/23)/ジーライオンアリーナ神戸

  • 神戸ストークスの歴年成績

■日本一めざす

男子プロバスケットボール・Bリーグが10月に開幕する。

B2(2部)神戸ストークスは10月4日(土)、本拠地「ジーライオンアリーナ神戸」で福井ブローウィンズとの開幕戦に臨む(18時5分開始)。

昨シーズンから選手が大きく入れ替わり、ヘッドコーチ(HC)には新たに川辺泰三(かわべ・たいぞう 43歳)氏が着任した。

川辺新HCは大阪府出身。

甲南高-甲南大を経て、旧・bjリーグなどで現役生活を送ったあと、2017年からファイティングイーグルス名古屋のアシスタントコーチとHCを歴任し、チームをB1に昇格させた。

Bリーグは、今シーズン限りでB1/B2/B3のカテゴリーがなくなり、来シーズンから新しいトップリーグとして「Bプレミア」がスタート。

神戸ストークスもBプレミアに参入する。

シーズン開幕を前に川辺氏に聞いた。

(浮田信明)

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Q.なぜストークスへーー

「1つは関西に帰って来たいという思いと、もう1つはBプレミアを舞台に戦いたいという気持ちです。高校・大学と育ててもらった兵庫県で、ジーライオンアリーナ神戸で日本一をめざすのが、自分の夢と重なりました」

Q.めざすバスケットボールはーー

「ディフェンスからトランジション(守備から攻撃への速い切り替え)のチームです。シュートが入る、入らないというのは、その日の確率による。しかしディフェンスをやりきるとか、リバウンドに行くか行かないかは、自分たちでコントロールできる。(1試合)40分間のうち、1人がボールを触るのは長くて5分間ぐらい。(残りの)35分間は人のために動くか、ディフェンスなんですよ。だから自分たちでコントロールできる所にフォーカスしたい」

「バスケットは確率のスポーツなので、どれだけ数的優位を作っていくか(が大事)。ディフェンスを頑張ってボールを取り、(攻撃への)切り替えを速くすると、(攻撃できる24秒間のうち)最初の8秒間=ファーストエイトは数的優位を作りやすい状態になっている」

Q.それはハードなプレーになるーー

「ハードにやりたいですね」

■楽しみな新戦力

神戸ストークスは9月23日、日本代表の富樫勇樹・渡邊雄太を擁するB1千葉ジェッツをジーライオンアリーナ神戸に迎え、プレシーズンマッチを戦った。

72-102の大差で敗れたが、新加入の“司令塔”寺園脩斗(しゅうと=前B1北海道)が17得点7アシストと活躍。

得点源として期待される木村圭吾(前B2福井)も3ポイントシュートを5本決めるなど、新生ストークスの一面を見せた

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Q.新加入の寺園選手がキャプテン就任ーー

川辺泰三HC

「今、うちの精神的支柱。中心選手だと思います。プレーも言うことないが、あえて言うなら、もう少し(相手との)当たり合いを増やしたい」

Q.千葉J戦で木村選手が活躍ーー

「圭吾はすごくいいシューターだと思っている。あとはディフェンスとかリバウンド(が課題)」

Q.新加入の笹倉怜寿(れいじゅ)選手(前B1越谷)はーー

「(PGで身長187㎝の)ビッグガードです。千葉J戦でもいい仕事をしました」

Q.八村塁の弟、阿蓮(あれん)選手(前B1群馬)はーー

「名前から注目されるが、B1で一杯(試合に)出ていたわけではない。B2で活躍したい、成長したいという思いでこっち(神戸ストークス)に来たと思う。(身長198㎝なので)“ビッグマン”(=ゴール下に位置する高身長の選手)に対してディフェンスで付くことができる。あとはリバウンドで戦うとか、オープン(=相手ディフェンスがいないフリーの状態)のシュートを決め切るのが課題」

■“3D”になれる金田

Q.残留した金田龍弥選手はーー

川辺泰三HC

「日本代表に行ってほしい人材。育てたいですね。ディフェンスはいいし、オフェンスも、もっともっとスキルを練習しなければいけないが、シュートは入る。点数は取れる。だから渡邊雄太みたいに“3D”(スリーディー=3ポイントシュートが打ててディフェンスも強い選手)になれると思うんですよ」

Q.ストークス15年目の谷直樹、14年目の道原紀晃の両ベテランはーー

「2人とも“遂行力”がある。こうしてほしいというゲームプランをちゃんと遂行する力がある。だから生き残っているし、使いたい」

「谷は大学の後輩で、もともと可愛がっている。道原はディフェンスの強度はちょっと低いが、それを凌駕するバスケットIQがある。シュート力もあり、個人的には好きな選手です」

Q.チームは大きく変わったーー

「スタッフを入れたら(チームの)7~8割が変わった。チームビルド(=チーム作り、チーム力の向上)がしっかり根付くには時間がかかる。最高の結果は、勝って反省する、勝って成長することなので、勝つことにフォーカスするが、自分たちのやりたいバスケットが表現できるようになっていくのは、年明けか、年内最後ぐらいではないかと思う」

Q.選手に求めることはーー

「インテンシティ(=プレーの強度や集中力)です。①ボールを持っている相手に対し、常に手が届く位置でプレッシャーを与えなさい ②リバウンドやルーズボールに飛び込みなさい ③ゴールの外側に押し上げらないよう努力し、トークで助ける(ポジションファイトトーク)。この3つが揃っていればインテンシティが高いと言っています」

■“勝つ文化”作る

神戸=当時は西宮=ストークスは2016年のBリーグ創設年にB2優勝し、翌シーズンB1に昇格したが1年で降格。以来B2に留まっている。

ここ3シーズンは負け越しが続くなど、成績は振るわなかったが、アリーナ規模・入場者数・売上げの3条件をクリアし、Bプレミア参入が決定した。

トップリーグでの戦いを控え、川辺HCは今シーズン、①B2優勝、②日々成長、③ウィニングカルチャー(常に勝つ文化)の3目標を掲げた。

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Q.3つの目標をーー

川辺泰三HC

「僕らは絶対優勝めざしてやります。だけど、何チームもいる中で優勝は1チームで、それ以外は敗者なのか、ダメだったのかというのが僕はすごく気になるから、トリプルゴールにした。日々成長することも、ウィニングカルチャーを作っていくこともゴール設定した。なぜなら3年後に日本一になるためだと僕は思う」

「優勝しないと優勝の景色は見られない。上の世界に行き、日本一の景色をみんなで見る。そのロマンのために頑張らなあかんと思います」

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B2リーグは来年4月まで各チーム全60試合を戦い、上位8チームがプレーオフに進んで優勝を争う。

新生ストークスの戦いが今から楽しみだ。

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