
9月10日行われた裁判
2024年3月、兵庫県神戸市の元町の商店街で酒を飲んだ状態で車を暴走させて事故を起こし同乗していた妻を死亡させたなどとして過失運転致死傷などの罪に問われた男の裁判で、神戸地裁は9月10日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
神戸市東灘区の無職の男(88)は、2024年3月、酒を飲んだ状態で神戸市中央区の元町商店街を車で走行し時速およそ65キロで停車していた別の車に衝突。
助手席に乗っていた妻(当時82)を死亡させた他、衝突した車に乗っていた男性にけがをさせたとして過失運転致死傷などの罪に問われていました。
これまでの裁判で男は、起訴内容をおおむね認めていて、検察側は「極めて悪質性の高い行為で過失は重大」として懲役4年を求刑。
弁護側は、「被害者に対して反省・謝罪している」として執行猶予付きの判決を求めていました。
9月10日、神戸地裁で開かれた裁判の判決で、入子光臣裁判官は、「アクセルペダルを不用意に強く踏み込んで車を加速させて制御困難な状況に陥り、事故を引き起こしたもので過失は重大である」などと指摘。
一方で「血中アルコール濃度の高さから死亡した妻が夫の飲酒運転を認識していた可能性は否定できない」などとして男に対し懲役3年、執行猶予5年を言い渡しました。