姫路市で「戦争の記憶を聞く会」娘が初講演 亡き母の被爆体験語る

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  • 語り部を務めた恵子さん

  • 井上恵子さんの母親・中本宣子さん

当時13歳で広島で被爆した母親の体験を語り継ごうと娘にあたる兵庫県姫路市の女性が初めての講演に臨みました。

【母親が13歳で被爆した井上恵子さん】

「被爆当時、立った途端に床が無くなって机やいすや柱などいろいろなものと一緒に

2階から落ちていってこれでもう、お母さんにもお父さんにも誰にも会えないと思ったそうです」

1945年8月6日に広島に人類史上初めて原子爆弾が投下され、約14万人が犠牲となりました。

80年前、爆心地から1.8キロの地点で被爆したのが、語り部を務めた井上恵子さんの母親・中本宣子さんでした。

姫路市平和資料館は、戦争の悲惨さを語り継ごうと体験者による講演会「戦争の記憶を聞く会」を年に4回、開催しています。

今回は当初、被爆体験を50年以上にわたって語り継いできた中本さんが講師を務める予定でしたが、2025年3月に93歳で亡くなったため、娘の恵子さんが母の遺志を継ぎ、伝承者として初めての語り部に臨みました。

【母親が13歳で被爆した井上恵子さん】

「母は原爆で父と姉を失いました。母は8月中に何度も父と姉を探しに行ったそうです。まだまだ遺体はいっぱいあるし、母が言うに日傘の裏にハエが張り付いたと。その惨状を想像できますか?」

初めて語り部を務めた恵子さんは今後も母の被爆体験を伝えていきたいとしています。

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