神戸市立王子動物園で飼育され、去年死んだジャイアントパンダ・タンタンについて、神戸市は、はく製や骨格標本を中国に返還したと発表しました。
雌のジャイアントパンダ・タンタンは、繁殖研究のため2000年に中国から王子動物園にやってきました。
その愛くるしい姿は「神戸のお嬢様」の愛称で親しまれ、阪神淡路大震災からの復興を進める人々を勇気づけましたが、心臓疾患により去年3月31日、28歳で天国に旅立ちました。
中国との契約により死後でも返還することになっていて、協議の上、はく製と骨格標本にして園内で保存されていました。
王子動物園によりますと、はく製などは25日夜、関西国際空港を出発し、26日朝、中国に到着したということです。
今後は四川省のジャイアントパンダ保護研究センターで、パンダの保全の調査研究や教育などの分野で活用が期待されます。
王子動物園は、「タンタンは神戸での生涯を通じてたくさんの知見を残してくれました。今後もそうした知見を将来に引き継いでいきたいと考えています」とコメントしています。
