太平洋戦争を経験した99歳の女性が、朝来市の小学校で講演し、児童たちに戦争の悲惨さを語りました。
朝来市立生野小学校で平和学習の一環として開かれた講演に登壇したのは、小田垣久野さん、99歳です。
小田垣さんはこの小学校の卒業生で、かつて教員としても勤務していました。
講演には5年生と6年生31人が参加しました。
大正15年生まれの小田垣さんは、昭和の始めから、戦争に向かう社会の変化や食料不足で母親が着物と引き換えに米を手に入れた体験、そして、終戦の玉音放送を聞いたときの思いを語りました。
小田垣久野さん(99)
「信じられないような思いで誰もがそこにじっと座り込んでしまいました。8月15日、あの日のことは私たちは忘れられません」
児童たちは真剣な表情で耳を傾け、平和の尊さを学んでいました。
参加した児童
「一番思ったのは、僕たちは幸せなんだなということが改めて分かりました」
「戦争について教えてもらったけど、一番この世の中でよくないことだと思ったし、これから平和で過ごしていきたいと思いました」
小田垣久野さん(99)
「命の大事さを子どもたちに何かの形で伝わっていれば、きょうの話は私にとって幸せだったと思います」
小田垣さんは、これからも平和の大切さを訴え、戦争の悲惨さを伝える活動を続けるとしています。
