「海猿」と呼ばれる海上保安庁の潜水士の候補者選考会が4日、神戸市内で行われ、若手海上保安官らが日頃の訓練の成果を競いました。
12月4日に行われた選考会には第5管区海上保安本部に所属する21歳から28歳までの海上保安官10人が挑みました。
海上保安庁の潜水士通称「海猿」は、沈没した船に取り残された人の救出や行方不明者の捜索などを行う海難救助のエキスパートです。
高い身体能力・精神力を必要とし、毎年、選考会を通過するのはわずか数人です。
志望者
「幼い頃に『海猿』という映画を見て、潜水士を志すようになったのがきっかけ。潜水士になって多くの人の命を救っていきたい」
選考会では、短距離走と長距離走、懸垂で基礎体力を測定。
午後からはプールに移り、25メートルを息継ぎせずに進む水平素潜り。
このほか、300メートルのタイム測定を行い水中での能力が厳しく評価されました。
怒涛のメニューが続く中、足がつるアクシデントも…それでも互いに励ましあいながら、憧れの潜水士を目指し、最後まで力を振り絞っていました。
志望者
「参加は6回目になります。自分の中ではいい感じに仕上げることができた。スパイダーマンみたいなみんなのヒーローになれる。潜水士を目指して頑張りたい」
第五管区海上保安本部 警備救難部 緒方理人救難課長
「みんなで声を掛け合いながら一生懸命できるのも素質。今持っている熱い気持ちをずっと持ち続けて、1人でも多くの人を救助できる潜水士になってほしい」
選考会では面接も行われ、候補者に選ばれた保安官は約2か月間の厳しい研修などを経て、潜水士としてデビューするということです。
