これは私がタカラヅカ沼に落ちた記録のような日記のようなものである。
前回は私にタカラヅカを布教したヅカ兄(通称)から軽くフグに中ったくらいの衝撃があるメールが届いた。
おおっと!
もう~早く言ってくださいよ~!笑
もう、超送りますよ!!!
ただし、わたし、スカステを片っ端から録画していて、1カ月に1回、Blu-rayに移す大掃除をしているのですが、その焼いたBlu-rayは会社に常備しており、今、自宅のHDDレコーダーをざっと調べたところ○○○○と○○○○○○が手元にないので、月曜日、会社でダビングしてお送りします。
どこがフグ毒か確認しよう。
「超送りますよ!」も大概だが、問題はその続きである。
「スカステを片っ端から録画していて」スカステの放送時間は朝7時から深夜2時過ぎまで、1日20時間弱である。それを片っ端から、だと?
「1カ月に1回、Blu-rayに移す大掃除をしている」「その焼いたBlu-rayは会社に常備」この男はスカステの個人アーカイブでも作るつもりか?
「今、自宅のHDDレコーダーをざっと調べたところ○○○○と○○○○○○が手元にないので」つまりこの男は、1日20時間弱を録り貯め続けている録画の過去ラインナップをほぼ把握していることになる。
「月曜日、会社でダビングしてお送りします。」別に週明け一番の案件にしてくれなくても手が空いているときでいいのだが?
率直に言ってちょっと頭がおかしい。
誤解がないように言い添えておくが、ヅカ兄は社会人として、また企業人としてちょっとどうかしているレベルで有能な人である。
ちょっとどうかしているレベルで有能な人が、その能力をオタ活に全振りするとちょっと頭がおかしいことになる、という話である。
そして中三日ほどでヅカ兄セレクション宝塚歌劇詰め合わせBlu-rayは届いた。以下、内訳。
礼真琴さん関係
・「ロミオとジュリエット」上演&CD発売記念番組
・「音楽の宝箱スペシャル」望海風斗×礼真琴
・「ロミオとジュリエット」制作発表会
・『桜花に舞え』
・『スカーレット・ピンパーネル』
・『阿弖流為』
・『ロックオペラ・モーツァルト』
・『眩耀の谷/Ray』
望海風斗さん関係
・「望海風斗退団特別番組」
・「タカラヅカニュース特別編」(望海さん対談挨拶、カーテンコール)
・『壬生義士伝』
・『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』
ヅカ兄のご贔屓である礼真琴さん(当時星組トップスター)の他に、望海風斗さん(当時退団を迎えた雪組トップスター)の録画も来たのは、ファンクラブには入っていないものの推しているスターさんだったらしい(ファンクラブは掛け持ち禁止という鉄の掟があるという)。
この機会に私をタカラヅカ沼に落とそうと、自分が好きなスターを二段構えで射出してきたようだ。
この二段構えで窺い知れるが、ヅカ兄は基本的に歌ウマ好きである。
(また、タカラヅカをテーマにするに当たって、トップスターの退団という大トピックがちょうど発生していたので参考資料的に、という意味もあったという。基本的に有能できめ細やかな人物なのだ、ヅカ兄)
さて、タカラヅカファンならお分かりかと思うが、まあまあ本気で仕留めに来ているラインナップである。
そしてこのラインナップの一本ずつに、ヅカ兄の独断と偏見による見どころ解説がみっちり添えられていた。今回も軽く2,000字超えである。
もはやタカラヅカにハマれという呪詛だ。
疾く視聴して感想なりをリアクションせねば生き霊が飛んできそうだったので、居間のTVを占領して土日にわたり合宿のように観た。
我が家にはTVが一つしかないので、夫も当然のように巻き添えである(←伏線)。
そして、ヅカ兄が念入りにこしらえてくれたラインナップから、私はヅカ兄の思いも寄らない方向からタカラヅカの沼に踏み入るのだった。
前回の記事:【私を沼まで連れてって②】