
ヴィクトリーナ姫路 (左)18カミーラ・ミンガルディ、(右)4佐々木千紘キャプテン /(C)SV.LEAGUE

ヴィクトリーナ姫路 11宮部藍梨 /©SV.LEAGUE

■新戦力が躍動
<SVリーグ女子 第1節>
○ヴィクトリーナ姫路 3-1 大阪マーヴェラス(10/10)
○ヴィクトリーナ姫路 3-2 大阪マーヴェラス(10/11)
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女子バレーボールSVリーグが開幕し、ヴィクトリーナ姫路(昨シーズン6位)は昨シーズン優勝した大阪マーヴェラスとアウェイで連戦した(おおきにアリーナ舞洲)。
10日の開幕戦。
ヴィクトリーナは3人の新戦力=日本代表の野中瑠衣(前Astemo)、元イタリア代表のカミーラ・ミンガルディ、世界選手権でも活躍した日本代表リベロの福留慧美(元デンソー)=をスターティングメンバーに並べた。
第1セット。
立ち上がりからカミーラが強烈なスパイクを次々と決めると、セット中盤からは野中のスパイクも決まりはじめ、2人の活躍でセットを先取した(25-19)。
第2セットはマーヴェラスに取り返され(21-25)、第3セットも中盤までリードされたが、日本代表の宮部藍梨が新ポジションのオポジット(セッター対角=ライト)に途中交代で入り、スパイクやブロックで反撃。
野中がスパイクを決めて18-17と逆転すると、カミーラのスパイクなどでセットを奪い(25-21)、勢いに乗って第4セットも押し切った(25-10)。
カミーラは3本のブロックを含む23得点でSVデビュー。
野中は45.5%の高いアタック決定率をマークし、17得点を挙げたほか、福留も相手の決定的なスパイクをファインセーブしてピンチを救うなど、3人の新戦力が躍動した。
フル出場した新キャプテンの佐々木千紘は試合後、
「ブロックディフェンスが上手くいった。みんなでプッシュし合いながら、1戦1戦、頑張っていきたい」と観客に今シーズンの意気込みを語った。
■オポジット宮部が31得点
11日の試合。
ヴィクトリーナはマーヴェラスの高いブロックに苦しみ、第4セット終了まで実にスパイク17本を止められた。
しかし第5セット、得点8-9から、渡邉かや・宮部の連続ブロックや、宮部の2本のスパイクなどで連続5得点し、マーヴェラスを圧倒。
最後は伊藤麻緒のブロックで2時間22分の熱戦に終止符を打った。
(17-25、○28-26、23-25、○25-22、○15-11)
宮部はオポジットで先発し、3本のブロックを含む31得点を挙げた。
また新加入選手では、セッターに大島杏花(前倉敷)が起用されフル出場したほか、元韓国代表のイ・ジェヨンと、元ブルガリア代表のミラ・トドロヴァがそれぞれワンポイントで起用された。
試合後、アヴィタル・セリンジャー監督は、
「新加入の選手や新しいポジションをプレーする選手もいた中、全てが美しいバレーボールではありませんでしたが、みんなで1点を取りにいく粘り強いプレーで勝利できました。選手たちは試合の中で成長を実感できたと思っています」とコメントした。
■チャッチュオン不在
2シーズン目を迎えたSVリーグ女子は14チームで構成。
来年4月までレギュラーシーズン44試合を戦い、上位8チームがチャンピオンシップに進んでトーナメントで優勝を争う。
ヴィクトリーナ姫路は昨シーズン、チャンピオンシップ準々決勝で敗退したが、皇后杯で優勝し初タイトルを獲得した。
昨シーズンのメンバーから、井上愛里沙(現U15監督)や柴田真果(現コーチ)らが現役引退し、期待の若手・秋本美空はドイツのチームにレンタル移籍した。
また得点源のタイ代表、チャッチュオン・モクシーについて、チームは10月8日、「右肩のコンディション改善のため、現在母国で治療に努めております」と発表し、チーム合流は来年1月中を予定との見通しを示した。
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ヴィクトリーナ姫路は次戦もアウェイで戦い、東レアローズ滋賀と対戦する(10/18・19、草津市・YMITアリーナ)。
ホーム開幕戦は10月25・26の両日、ヴィクトリーナ・ウインク体育館で行われ、アランマーレ山形と戦う。
(浮田信明)