集落へのツキノワグマの出没が懸念されるなか、兵庫県は19日、関係機関が連携して人的被害などを防止するための対策会議を開きました。
兵庫県の関係機関が出席した対策会議では、はじめに担当者が、県内に生息するツキノワグマによる集落周辺での出没が相次ぎ住民の不安が高まっていることや人身事故の発生が危惧される現状を報告しました。
また餌となるドングリ類が大凶作だった2024年に比べ、2025年の秋は豊作でクマの出没が少なくなる可能性が高いと説明。
しかし、クマは学習能力が高いため、出没直後の対応の重要性を訴えました。
生ごみは野外に捨てず、食べ物は屋内にしまうことや山林に行くときは、音の出るラジオや鈴を持参すること。
クマの活動が活発になる朝や夕方は人里でも注意することなど具体的な対策を呼び掛けました。
兵庫県森林動物研究センター 横山真弓研究部長
「クマは非常に賢い動物ですので、人間が気付かないうちに里近くまで来ているということは、この関西の環境、山と人の生活圏が近いという特徴ですので、誘因しないような取り組みをしっかりしていただくことによって、クマは山で生活し里は人間が農作物を豊かに作っていけるような社会を作るという意味でも、ぜひ協力をいただきたい」
県では、クマを目撃したり足跡などを発見した場合には、速やかに最寄りの役場などに連絡するよう呼び掛けています。
