兵庫県神戸市で女性が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された男は女性を刺したことは認めた一方で、「殺意は分からない」と容疑を一部否認。

また、3年前にも神戸市内の住宅で、別の女性を殺害しようとした疑いで逮捕されていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。

この事件は、8月20日午後7時過ぎ神戸市中央区磯辺通のマンションで、住人の会社員・片山恵さん（24）が刃物で刺され、死亡したものです。

捜査関係者によりますと、現場の北側の駐車場では、凶器とみられるナイフが見つかり、付いていた血液は片山さんのものと一致したということです。

警察は、捜査本部を設置し、捜査していましたが22日夕方、警視庁の捜査員がJR新神戸駅から新幹線に乗って逃走したとみられる谷本将志容疑者（35）を東京都奥多摩町で確保し、殺人容疑で逮捕しました。

新幹線を降りて顔を隠した状態で車に向かった谷本容疑者。

逮捕された時には少し暴れる様子も見せていたということです。

谷本容疑者は、運送会社に勤務し、新宿区高田馬場の集合住宅に住んでいました。

事件当日、神戸市内で帰宅途中の片山さんの後を10分間以上追っていたということです。

調べに対し、「ナイフで腹部のあたりを1回か2回くらい刺したことに間違いありません」と話した一方、「殺意を持っていたかは分かりません」と容疑を一部否認しています。

■3年前にも別の女性を殺害しようとした疑いで逮捕されていた

捜査関係者によりますと、谷本容疑者は2022年5月、神戸市中央区の別の女性（当時23）のオートロック住宅で、この女性の首を絞めて殺害しようとしたとして殺人未遂容疑で逮捕されていたことが分かりました。

兵庫県警は、犯行の動機や片山さんの間に接点があったかなどを調べています。