太平洋戦争で徴用され犠牲となった民間の船員を慰霊する式典が兵庫県神戸市で営まれました。
神戸市中央区の戦没した船と海員の資料館では、全日本海員組合による戦没船員の慰霊式典が営まれ、遺族や関係者が犠牲者を悼みました。
太平洋戦争では、兵隊や物資を戦地に運ぶため民間の船が国に徴用され、終戦までに全国で6万643人、このうち兵庫県では2999人の船員が犠牲となったとされています。
祖父とおじを亡くした遺族
「自分のふるさとを見ながらもう生きて帰れないだろうなと。どんな気持ちで行ったのかなといたたまれない。祖父にもおじにも出会ってないんですけど、どんな気持ちで行ったのかな。つらかったね。日本に戻ってきてほしかったです」
式典では浦隆幸館長が、徴用船の悲惨な体験を後世に伝えていきたいと述べた後、黙祷が捧げられました。
参列した人たちは、沈んだ船のパネルや遺品などの展示を見学し、犠牲となった船員に思いを馳せていました。


