高度な職人技が求められる溶接作業ですが、西宮市の企業がこのたび、自宅から遠隔操作で溶接ができるシステムを開発しました。この最先端の在宅勤務を取材しました。
工場で火花を散らし進んでいく溶接作業。
職人による手作業ではなく…実は自宅からパソコンひとつで行われています。
西宮市で産業用ロボットシステムの製造などを手がける「高丸工業」は、コロナ禍をきっかけに自宅での作業を可能にしようと工場のロボットを遠隔で操作し溶接できるシステム、「WELDEMOTO」を開発しました。
開発に携わった高丸泰幸さんは、子育て真っ最中の2児のパパ。
このシステムを利用して、早速、在宅勤務をしながら、子どもとの時間を過ごしています。
髙丸工業 髙丸泰幸さん
「仕事も家庭も自分にとっては人生の一部、もうちょっと何とかできないかなと。遠隔であることで物理的な障壁を乗り越えることができることがポイント」
操作は、専用のソフトをパソコンにダウンロードして行います。
画面上のCG映像と現場の映像を重ね合わせ、作業する位置をマウスで指定。
実行ボタンを押すとロボットが正確に溶接します。
髙丸さん
「遠隔であることで物理的な障壁を乗り越えることができることがポイント。いろんな事情で自宅から出られない人でも、服装や場所を気にすることなく働くことができる。子育てしながら働きやすい環境とか、ハードルが多い世の中だけれど、課題を少しずつ解決していけると感じている」
高丸工業が開発した「WELDEMOTO」は、8月21日、大阪・関西万博の会場で一般公開され、会場では、溶接の操作も体験できるということです。

