3歳の時に広島で被爆した画家の女性が、当時の街並みや平和への思いを込めた作品を集め、神戸市内で絵画展を開いています。
青空の下、朝日が差し込む平和の象徴。
作品を手掛けたのは、神戸市垂水区に暮らす画家の内藤幸子さんです。
3歳の時に広島で被爆 内藤幸子さん(83)
「1回ピカッと光った。『お母さん雷や』と廊下を走って、『お母さん』と言ったとたんにピカッとまた光って、ドーンと倒された」
80年前の8月6日、当時3歳だった内藤さんは、広島の爆心地からおよそ4・5キロにある自宅で被爆しました。
内藤さん
「焼けただれた人たちがいた。近所の人はみんなそう。隣の仲良かったお姉ちゃんは亡くなった」
60歳の頃から絵画の制作をはじめ、今回の展示は、2024年、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を授賞したことを記念して5日から始まりました。
会場には、原爆ドームをはじめ広島の街並みを描いた水彩画や水墨画などおよそ30点が並び、作品を通じて、復興を進めてきた人の強さや、平和への願いを伝えています。
内藤さん
「小さいとき原爆にあって、こんなに元気なんだ。私はそれをテーマにしよう。平和記念公園に行った人のほとんどが怖いと思うよりも、今の日本の平和を喜んでいる。(原爆ドームは)平和の象徴」
内藤さんの絵画展は、8月10日まで、神戸・北野のダイヤモンドギャラリーで開かれています。
