今、後継者不足に悩む事業者が増えています。
会社を「次の世代へつなぎたい人」と「継ぎたい人」との出会いをサポートする事業承継マッチングイベントが7月10日、神戸市内で開かれました。
このイベントは、地域で必要とされる事業を次世代につなごうと日本政策金融公庫が、後継者不足に悩む兵庫県内の中小企業や小規模事業者を募り開きました。
参加したのは、高齢化などで会社を託したいと考える兵庫県の飲食店や施工業者など4社と、事業を受け継ぐことに関心を持つ経営者らです。
イベントに参加した1人、小林市蔵さんは、神戸市中央区で手打ちそば専門店を営んでいます。
1949年に創業し、小林さんは3代目店主です。
弟といとこの3人で店を切り盛りしています。
熟練の手打ちが生み出すなめらかな舌触りとコシを感じる蕎麦を求め、開店とともに多くの客が訪れます。
ダシの仕込みや蕎麦打ちから始まる1日は体力勝負。
平均年齢67歳の3人で、営業時間は午後3時まで、使うフロアは1階のみに限りこだわりの味を守ってきました。
しかし、2025年に入り心臓を患ったこともあり小林さんは後継者を探すことを決めたといいます。
日本政策金融公庫によりますと、高齢化などを理由に「会社を譲りたい」と事業承継マッチング支援に登録する企業は、全国で約5800社。
一方、「譲り受けたいと考える」人や企業の登録は、1万3000件近くにのぼると言います。
兵庫県内では2019年から27件のマッチングに成功しているということです。
今回のイベントでは、各企業の経営者らが自社の魅力をPR。
オンライン参加者を含め複数人が、小林さんの店に関心を寄せました。
