
兵庫県弁護士会に申し立てを行った田村さん【右】と村岡弁護士【左】

洲本市議会(2024年3月)

申立書の一部

報道陣の取材に応じた田村さん(神戸市内)

洲本市議会木戸議長
前代未聞 不正を内部告発した男性に刑事告発の議決が…
洲本市元課長の不正を内部告発した男性が、市議会から事実に基づかない刑事告発の議決を受けたとして、県弁護士会に人権救済の申し立てを行いました。
人権救済の申し立てを行ったのは、洲本市の旧東京アンテナショップ元店長 田村伸也さんです。田村さんは、2019年3月、アンテナショップで代金を支払わずに飲食するなどした元課長の不正を当時副市長だった上崎市長に報告しましたが対応しなかったことから、元課長が退職後の2023年、サンテレビに内部告発しました。
報道後、市議会は、内部告発者の田村さんとアンテナショップ運営会社との取引に不審な点があるとして、2024年3月、百条委員会を設置。正当な理由なく記録の提出がなかったとして、2024年10月、田村さんを刑事告発すると議決しましたが、7カ月経った今も告発していません。
「人権侵害やめさせて」告発の撤回を求める
田村さんは、「市議会は事前の調査をせず、あらぬ疑いをかけ、記録の提出を拒否した事実もないのに刑事告発の議決をした」と主張。市議会による刑事告発の撤回を求めて、6月3日、兵庫県弁護士会の人権擁護委員会に人権救済の申し立てを行いました。
田村伸也さん
「家族にも影響が出ているというところもありますので。これが続くとこういう(内部)告発をする方、正しい気持ちを持って告発する方はもう出てこなくなるんじゃないかなと」
村岡美奈 代理人弁護士
「地方自治法100条に基づく告発をされてしまったので、それはちょっとあまりにもやり過ぎではないか。実際告発をするかと思うと、半年以上経っても告発もしない。田村さんが不利益を被り続ける。田村さんの会社も被り続けることがちょっともう耐えられないねと」
一方、百条委員会の委員長を務めた洲本市議会の木戸隆一郎議長は、3日午後5時過ぎ、報道陣の取材に対して「どのような内容の申し立てを行ったか、本当に行ったかどうかも含めて全く把握しておりませんのでお答えしようがありません」とコメントしています。