【特集】もし今災害が起きたら?~3密の避難所大丈夫?~

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もし、今災害が起きたら避難はどうする?

密閉、密集、密接の3密の避難所では、新型コロナウイルスに感染するリスクが非常に大きいとも言えます。では、何に気をつけたらいいのか? 医師と防災の専門家に聞きました。 今もし、地震が起きたら?あなたは避難所に行きますか?

【街の人の声】
「 もし家がつぶれたら行くでしょうね。マスクしてすごく掃除して やることやって。」

「 行かないと思いますね。ちょっと怖いですもんね。」

「人が集まるところって。密集している場所って危ないって。狭い場所にいっぱい集まるってなったら怖いかなと思います。」

「家の方がいいよな。 」

「 あ~~っ確かに。でも忘れていそう。地震のことに必死になりそう。」

「そこまで頭が回らない。とりあえず逃げようって。」

 熊本地震から4年。いつ起きてもおかしくない地震に加えて、これから集中豪雨や台風の時期を迎えます。新型コロナウイルスの感染が社会問題となっている中、体育館や公民館などは、今避けなければいけない「密閉・密集・密接」の3密になる危険性が!

「避難所のごろ寝状態は危険であるというのは前から言われている。 」

 

兵庫県医師会副会長で感染症対策を担当している足立光平医師。

個別の家庭ごとに段ボールベッドや仕切りをつくる必要性を訴えた一方で、ライフラインに問題がなければ在宅避難も選択肢の1つであると指摘します。

【足立医師】

「今は実はなんでもかんでも避難所ということではなくて、家庭でおられる可能な人はいてもいいんじゃないのという方向になってきている。熊本なんかで見られたように車の中で分散しておられる。」

 感染のリスクを分散するために自宅や車で過ごすことも1つの手段ですが、長時間同じ姿勢のままでいると…

【足立医師】

「エコノミークラス症候群、足の静脈瘤が静脈がふさがるという病気が起こりますので、そういった点を注意されればある程度可能ではないか。 」

また、震度6弱以上の揺れが7回あった。繰り返し大きな地震があった熊本地震のようなケースは、家屋の倒壊や土砂崩れの危険性があるため自宅が安全かどうか見極める必要があると指摘します。

【足立医師】
「 自宅が崩れてなければあるいは二次被害の地震があっても大丈夫であればおられてもいいと思いますけど、熊本のように余震本震が何度も来る場合は返って危険。 」

■体育館などの避難所

個別の家庭ごとに仕切りができるか 
避難所に隔離室を設ける 
介護が必要な人を他の場所に移せるかどうか

■在宅避難

家にいられるならいる方がいい!
→二次被害や車避難の場合はエコノミークラス症候群に気をつけて

 

防災の専門家は-

【室崎教授】

「軽症の人は家の中にいてくれというのとよく似た、できるだけ全体を収容する絶対量が足りないので既存のストックを使わざるをえないということです。」

国内外の災害・防災を研究している兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科長  室崎益輝教授は、阪神淡路大震災の避難所で、インフルエンザが流行した例を挙げました。

【室崎教授】

「 インフルエンザが流行ってみんなゴホゴホ咳をする中にいたからみんなゴホゴホ風邪がうつっていったので
すべてがウイルスによる風邪か分かりませんが、300人が呼吸器系の風邪で亡くなりました」

 Q、今、体育館などの避難所に逃げることについては?

「危ないですよね。人数を少なくして巨大な体育館に、10人だけだったらいいですよ。だけどそれはできないわけなので。密度を1番避ける。空気は窓を開ければいいので、密度を下げるということですよね。 」

 室崎教授は、在宅避難とテント避難を軸とした3段階の構えを提案しています。

 ① 在宅避難
 第1は在宅避難。使える住宅はできるだけその住宅を使う。そうすると直後の修理みたいなものをすごく優先をしてちょっと手入れをすれば住めるようになるやつは全部避難できるようにして在宅避難を原則とする。

 ② 公共施設、民間施設を避難所に
(在宅避難によって)そこでかなりの人を収容できると避難所に行くべき人が減ってくるので、その人たちに対して使える公共施設。あるいは民間の施設もそうですけども、そういうところを提供いただいて隔離型の避難所をつくっていく。

 ③ テント避難
3番目はそれでも収容しきれない人は屋外テントの避難所村をつくって受け入れる。この3段階のかまえがないといけない。

室崎教授は、避難所=学校という発想は、日本の常識であって世界の常識ではないと指摘。海外のようにテントを備蓄し、テント村をつくる必要性を訴えました。

【室崎教授】

「まさに今のコロナウイルスのリスクがなくなるまでに災害が起きることを当然考えておかなければいけない。」 

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【藤岡キャスター】
熊本地震の時には、アルピニストの野口健さんが、キャンプ用テントを提供しテント村ができました。在宅避難、そして、公共施設やビルなどを避難所にする、テント避難の3つをあげています

川西市は、プライバシー保護も兼ねてですが、感染防止対策として室内用のテント500個を購入予定だそうです。

Q、「家にいて」と言っても、家が崩れないかどうかはどうやって判断すればいい?

【藤岡キャスター】

応急危険度判定というのがあり、建築の専門家がその家が大丈夫かどうか判断。ただ、急には来られないので、地域のコミュニティーで判断できる診断員を育てておく必要あると室崎教授は指摘しています。
今月15日、日本災害情報学会は、コロナ禍での避難について以下のような提言をしています。

「避難とは難を避けること、避難所に行くことだけが避難ではありません」

 

① 避難所以外の避難も選択肢
自宅が浸水する可能性がない場所、土砂災害の危険がない場所、
マンションの上層階の場合は、その場にとどまる在宅避難も重要です。

② あらかじめ、ハザードマップ、防災マップなどで危険の有無や程度を確認
まずはハザードマップ・防災マップなどで自分の家の安全性を確認して、
自宅から出て避難すべきかどうか検討することから始めましょう。
その上で自分の家が危険な場所にあるならば、より安全な場所に早めに避難が重要。

③ 大雨「警戒レベル」の意味を正しく理解
風水害の危険レベルは、レベル3で「高齢者などが避難」。

レベル4で「全員避難」で危険な場所にいる人は速やかに避難を意味。
ただ、全員避難はすべての人が避難所に行くことを示したものではない。

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在宅避難は選択肢の1つで、津波や大雨、土砂崩れで今いる場所が危険な場合は、在宅避難ではなくてその場を離れて避難場所に逃げることが基本です。

今、マスクの備えがない自治体もあるのでマスクや体温計などを持っていくようにしましょう。

兵庫県の井戸知事は、18日の記者会見で、避難所のあり方をまとめたガイドラインを今月中に策定する方針を示しています。

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