番組概要
1967年(昭和42)年7月9日。
活発化した梅雨前線による記録的な豪雨で、神戸・阪神間の六甲山の多くの場所で土石流や、がけ崩れなどが同時発生し、98人が犠牲、3万8000戸を超える家屋が被災した。
六甲山をめぐっては、これまでにも、昭和13年に「阪神大水害」と言われる自然災害が起き、昭和36年にも集中豪雨による大規模ながけ崩れを経験している。被害はなぜ拡大したのか。専門家などは、その要因を、記録的な豪雨に加えて、六甲山の特徴でもある「地質」や「地形」などが影響したと話す。
あれから50年。国や県などの行政は、ハード、ソフトの両面で対策を進めるが、異常気象による局地的な集中豪雨による土砂災害は全国各地で相次ぐ。
番組では、当時の状況を振り返り、被害が拡大した要因を検証するとともに、国などが進めた総合的な土砂対策を紹介し、災害の恐ろしさと防災の重要性を発信する。
取材先
浅居秀寛さん(元兵庫県職員:災害当時、復興業務にあたる)
山本雅幸さん (被災者:被害の大きかった宇治川商店街在住)
中塚富美子さん(被災者:被害の大きかった長田区明泉寺在住)
沖村孝教授(神戸大学名誉教授:災害当時神戸大学の学生)
石塚忠範所長(国土交通省六甲砂防事務所)
写真:国土交通省六甲砂防事務所提供