それぞれの記録
冠水した道路
 本社がある人工島・ポートアイランドと陸地を結ぶ神戸

 大橋は落下寸前で、車両は通行止めだった。

 スタッフは橋の手前で車を捨て、

 徒歩で激しい液状化現象を起こしている

 ポートアイランドに入った。

病院の玄関
 カメラマンはENG(ビデオカメラセット)機材を持ち

 出し、再び、歩いて橋を渡って自分の車で取材に出かけた。

 カメラアシスタントの出社を待っている訳にはいかなかった。

 記者が同行する余裕もない。

 一人だけでそれぞれの現場に向かった。

炎上する民家
 信じられない光景を前に

 カメラマンたちは一様に戸惑ったという。

 「何が出来るのか」カメラマンには、

 この現実をありのまま記録するしかない。

倒壊したビル
 撮影しながらリポートしたカメラマン。

 「ケガはないですか」と

 被災者に語りかけたカメラマン。

 それぞれのやり方で記録していった。

 また歩いて橋を渡り、取材テープを本社に届け

 自らがスタジオで撮影場所を説明した。

 そして、再び取材に向かった。

カメラマンの状況説明
 一方、技術スタッフを乗せた中継車は、

 橋の手前で警察官に制止されたが、

 「一度だけ」という条件付きで、橋を渡った。

 午前11時51分。

 ようやく、

 神戸・三宮からの中継映像がO.A.された。


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