6月22日はハンセン病の元患者の「名誉回復と追悼の日」です。
兵庫県尼崎市では、今も続く元患者たちへの差別の問題について考える講演会が開かれました。
この講演会は、ハンセン病の元患者たちが受けた差別や偏見などの歴史を知ってもらおうと尼崎の市民団体が企画したものです。
ハンセン病は「らい菌」が原因で末梢神経がまひする感染症です。
かつては不治の病と恐れられたことから国は1996年の法律廃止まで患者を強制隔離するなど間違った政策を進め、元患者やその家族は偏見にさらされ、治る病気となった今も差別は解消されていません。
講演会では、38年にわたり全国各地のハンセン病療養所を訪れている中村大蔵さんが「療養所にいたということを普通に話せる世の中になってほしい」と、入所者との長年の関わりを通して感じたことを語りました。
主催した市民団体は今後もパネル展などを通じて問題の啓発を行っていきたいとしています。