JR西日本は18日の株主総会などを経て、福知山線脱線事故の遺族対応などに当たってきた倉坂昇治副社長が新たな社長に就任しました。
大阪市内で開かれたJR西日本の株主総会には、株主690人が出席しました。
はじめに長谷川一明社長は、ことし4月で発生から20年となった福知山線脱線事故に触れ、再発防止を誓いました。
株主からの質疑では、おととし、大雪で列車が長時間立往生した問題を受けた社内の検証会議で、役員から社員にパワハラがあったと認定されたことを巡り、幹部らの資質を疑問視する声が上がりました。
また、株主総会後の取締役会を経て、長谷川社長が代表権のある会長に就任し、倉坂昇治副社長が新たな社長に昇格しました。
倉坂新社長は三重県出身の63歳で、1985年に旧国鉄に入社。
2016年からの3年間は、福知山線脱線事故の遺族や負傷者などの対応に当たる部署で本部長を務めました。
就任会見で倉坂新社長は、JR西日本が掲げる2032年を見据えた長期ビジョンの実現を進めたいと意気込みを語りました。
この他、倉坂新社長は、福知山線脱線事故を巡り、ことし12月に事故車両の保存施設が完成することを受け、「社員一人一人の安全意識を高めたい」と述べました。