ヴィクトリーナ姫路・ユース15の設立記者会見 右から2人目が井上愛里沙ユース15監督 /6月6日
抱負を語る井上愛里沙ユース15監督 /6月6日
■中学生21名を募集
女子バレーボールSVリーグ・ヴィクトリーナ姫路は6月16日、中学生女子チーム「ユース15」(U-15)のセレクションについて発表した。
募集するのは中学1年生から3年生までの女子21名(各学年7名ずつ)で、パス・スパイク・サーブなど基本スキルを審査するセレクションを7月13日に姫路市内で行い、合格者を決める。
セレクションへの応募は、ヴィクトリーナ姫路の公式ホームページ https://www.victorina-vc.jp/ で6月30日まで受け付け、合格者は7月16日に発表される。
ユース15の監督を務めるのは、今シーズンで現役引退したパリ五輪代表・井上愛里沙さん。
火・木の夜に姫路市内の体育館で練習を行い、土・日は練習ゲームやエキシビジョンマッチを行うほか、世界を知るため、海外キャンプや英語指導も行う。
SVリーグは各クラブにユースチームの設置を義務付けていて、10月にはU-15選手権大会が行われる。
ユース15についての問い合わせは、ヴィクトリーナ姫路 アカデミー事業部
(電話:079-287-6522 平日10時~17時、メール: info@victorina-vc.jp)まで。
■「次の世代に伝える」
ヴィクトリーナ姫路は6月6日にユース15の設立記者会見を行い、井上さんが抱負を語った。
発言の要旨は以下のとおり。
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「もともと自身のセカンドキャリアとして、(出身地の)京都府に中学生のクラブチームを作りたいという目標があった。(ヴィクトリーナ)社長からユース15監督のお話をいただき、今年は現役をやりながら、(チーム運営の)勉強もしてきた。
トップレベルでやってきたことを次の世代に伝えるのが、自分にできることだと考えた。
パリオリンピックの選手村は過酷な環境だった。その中で、フルセットの拮抗した試合で、あと1点を取り切るには『人間力』が必要だと痛感した。ひとりでも多く海外で活躍する選手が出るような手助けができればいい。
私は、岡山県の、チーム目標“日本一”の私立中学校で寮生活を送った。練習もきつく、自分がなりたいところ以上のことを求められた時に、自身で首を絞めてしまい、燃え尽き症候群みたいな形になってしまった。
中学生は思春期で、心の浮き沈みや感情や人間関係にすごく敏感な時期だ。
私自身これから勉強しないといけないが、どうやったら中学生のやる気とかモチベーションを維持しながら、トップレベルまで行ってもらえるか、考えながら指導していきたい。私も選手たちと一緒に成長していきたい」
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井上さんは京都府舞鶴市出身。30歳。筑波大在学時から日本代表に選出。久光製薬(現:SAGA久光)の主力スパイカーとして活躍し、フランスリーグを経て、2023年にヴィクトリーナ姫路に入団。2024年パリ五輪に出場。2024年の皇后杯でヴィクトリーナ姫路を優勝に導き、大会MVPを獲得した。国内リーグ通算2446総得点。
(浮田信明)