赤穂市民病院で受けた手術のミスにより重度の障害が残ったとして、患者の女性と家族が執刀した医師と市に損害賠償を求めた裁判で、神戸地裁姫路支部は、医師と市に対し、合わせておよそ8900万円の支払いを命じました。
訴えによりますと、赤穂市民病院で脳外科に勤めていた40代の男性医師は2020年、女性患者(80)の腰の手術で誤って神経の一部を切断し、女性は、両足まひなど重度の障害が残りました。
男性医師は去年、業務上過失致傷の疑いで在宅起訴され、女性と家族は男性医師と赤穂市に対し、合わせておよそ1億4000万円の損害賠償を求めて提訴していました。
14日の判決で、神戸地裁姫路支部の池上尚子裁判長は、「技量不足があったとまでは認めることはできないが、注意義務違反の程度が著しいものだった」などとして、男性医師と市に合わせておよそ8900万円の支払いを命じました。
赤穂市は、「判決を真摯に受け止め、引き続き医療安全の推進に努めてまいります」とコメントしています。