小林製薬の臨時株主総会が19日、大阪市内で開かれ、大株主の投資ファンドが提案した「紅こうじ」サプリメントによる健康被害についての再調査と、新たな社外取締役の選任を求める2つの議案がいずれも否決されました。
小林製薬は19日、香港の投資ファンドで株式の10パーセント余りを保有する「オアシス・マネジメント」の求めに応じて大阪市内で臨時株主総会を開き、およそ130人の株主が出席しました。
総会の冒頭、山根聡社長は「紅こうじ関連製品の一部に想定していなかった成分が入り、多数の皆さまにご迷惑をおかけした」と謝罪しました。
「紅こうじ」を使ったサプリメントを巡って小林製薬は去年3月、摂取した5人が死亡したことを発表していて、19日の総会ではその後、因果関係を調べる必要がある事例が133件あったことなどが報告されました。
オアシスは独立した第三者による調査が必要などとして、問題の再調査と新たな社外取締役の選任を求める2つの議案を提案。
これに対し小林製薬は、調査は独立していたなどとして議案に反対し、採決の結果、いずれも否決されました。
オアシスは問題が発覚した当時の小林製薬の取締役7人が、健康被害の拡大を防止する義務を怠ったなどとして、賠償を求めて提訴する方針を示しています。