兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑告発文書問題を巡る動きです。
県議会最大会派の自民党は、先週開かれた百条委員会の証人尋問を受け、知事に辞職を申し入れることを決めました。
9月5日と6日の百条委員会では、県が元西播磨県民局長の告発を公益通報として保護対象とせず、懲戒処分とした経緯などについて証人尋問が行われました。
斎藤知事のかつての最側近で、ことし7月に辞職した片山安孝元副知事は、告発文書について「知事から徹底的に調べてくれと言われた」と証言しました。
委員会には、参考人として公益通報制度に詳しい2人の専門家も出席。
いずれも「告発文書は公益通報にあたる」という見解を示し、「通報者を探すのは法令違反」などと指摘していました。
一方、斎藤知事は、専門家から違法性が指摘された「告発者」探しについては自身が指示したと認めた上で、「文書は真実相当性がなく公益通報の保護対象にはあたらない」とし、一連の対応について問題はなかったと改めて主張しました。
委員会終了後、県議会最大会派の自民党は総会を開き、9月12日に知事に辞職を申し入れることを決めた他、立憲民主党などの議員が所属する「ひょうご県民連合」や、共産党と公明党も辞職要求を行う方針です。
さらに「ひょうご県民連合」は、9月19日に開会する9月議会で、知事に対する不信任決議案を提出する方針だということです。