障害者への不妊・中絶手術を認めていた旧優生保護法を巡り、兵庫県の60代の耳の聞こえない女性2人が国に合わせて6600万円の損害賠償を求める訴えを神戸地裁に起こしました。
訴えを起こしたのは兵庫県に住む耳の聞こえない60代の女性2人です。
訴えによりますと、2人は障害がある人たちへの不妊・中絶手術を認めていた旧優生保護法の下でそれぞれ1981年と1990年に帝王切開で子どもを出産した際に説明がないまま不妊手術を受けさせられたということです。
原告らは「障害者差別の最たるものとして手術を強いられ、被害を被った」などととした上で、障害者への差別を正当化してきた国の責任は大きいとして国に合わせて6600万円の損害賠償を求めています。
旧優生保護法を巡る裁判は全国で行われ、兵庫県でも別の5人の原告が損害賠償を求める訴えを起こしていて、今月23日に大阪高裁で控訴審判決が言い渡される予定です。